Talk w/z フランク重虎(VALKILLY)&KIRIA【1】

【1】ハインリヒとフランク重虎&KIRIA、運命の出会い

運命を感じてしまいました。(miqui)

2010年11月20日は、KIRIAさんがソロとは別で活動されているバンド「BLAC ATLUNA」の初ライブ。しかもハインリヒが偶然にも同じ会場でライブ(つまり対バン)で、フランク重虎氏もエンジニアとして会場にいらっしゃったという偶然が重なり、急遽対談に!打上げムードの中、和気藹々と始まります…(写真はmiquiがその日に撮影したKIRIAさんです)

sugiura: さっき重虎さんとも喋ってたんだけど、もう、なんていうのかな…自分の曲も自分で分かってないみたいなところがあって。聴いてる人がキャッチしてくれているのかな?って感じがして。
フランク重虎: 人の意見って聞きたいですよね。
sugiura: そうですね。いい意見ならば(笑)
フランク重虎: まぁそうですけど(笑)
miqui・KIRIA: (笑)
sugiura: 悪いこと真に受けちゃうと…鬱っぽくなっちゃったりして(笑)
miqui: …(笑)
フランク重虎: 曲作ってる人が言う悪い評価っていうのは、ある程度のライバル心もあると思うんですよ。(他の人に比べて)2割増しだったりしますよね。
sugiura: 確かに。
miqui: あぁ…
フランク重虎: もし悪いところ(評価)があったとしても、2割減くらいが…。
sugiura: でも、音楽って基本自由にやればいいと思うんですよ。僕たちの場合、サウンドトラックやってるじゃないですか。だから、その場合…ってここはカットかもしれないけど、オファーに沿った内容で作っていくじゃないですか。例えばこういう、ボスキャラが出てくるシーンで、とか。創作という意味で、違うものが(自分から)引き出される良さというのもあるんですよ。自分自身が予期できないもの、あるいは自分自身一人だったら作らないような…例えば、オーケストラ編成であったり、そういうものを作ることは出来て、そういう意味では凄くいいんですけど。
フランク重虎: 課題を与えてくれるような感じはありますよね。
sugiura: そうなんですよね。確かに。その反面、自分自身はなんなんだろう?ということを考え始めちゃってね。
フランク重虎: 仕事いっぱいやりすぎるとだんだん分からなくなってきますよね。アイドルの曲とかいっぱい作りすぎると、だんだんわからなくなってきたりするんで。
miqui: そうなんですか!
sugiura: 本来のオレはなんだったんだろうって。
フランク重虎: ミックスダウンのトラックバランスとかがわからなくなってきますね。ダンスミュージックといわゆるポップスって、トラックのバランスが違うじゃないですか。で、昔の聞いてると「あれ?ダンスミュージックってこんなにバスドラムでっかく出すものだったっけな?」というのが結構ありますね。

トラック:ここでは、楽曲を構成する音(チャンネル)のこと。レコーダーやシーケンサーで、並列に動作する複数の音の1チャンネル分がトラックである。いくつかのトラックを、同時に再生することで楽曲になる。(場面によっては、楽曲そのものを「トラック」と呼ぶこともある)

miqui: それはあるかもしれないね。
sugiura: 時代によっても結構違いますもんね。あと海外のを聞くと、キックスネアが結構デカいじゃないですか。日本の3倍くらいのデカさで。ギターも聞こえるんだけど、意外とおとなしかったりして。日本のウケとセンスが違いますよね。
フランク重虎: 違いますね。向こう(海外)は、結構とにかくドンカマでっかくするじゃないですか。で、全部コンプでぶっ潰すみたいな感じのが多い。

コンプ:コンプレッサーの略。音量の差を圧縮して一定に近くする、王道のダイナミクス系エフェクターのこと。大きい音を小さく、小さい音を大きくしてくれる。

miqui・KIRIA: (笑)
sugiura: まさにその、いわゆるプロディジー的な。
フランク重虎: プロディジー的な。なんかもうグランジとか常にダッキングしてる。逆に日本のだと、ある意味ジェントルなマスタリングと言いますか…あんまりダッキングしない感じで作りますよね。

ダッキング:特定の音を避けるように、音量をコントロールする効果のこと。例えば「バスドラムが鳴る瞬間に、ベースの音量を絞る」などの手法のこと。

sugiura: どっちかっていうと、ネタが揃っているほうが美しい。
フランク重虎: そうですね。あんまりぎゅっと圧縮しないというか。そこらへんも結構聞いてて、さっきの仕事の話に戻りますけど、僕としては「こっちのガッツリ圧縮しているほうがかっこいいのにな」と思うんですが、「多分アイドルの市場じゃダメなんじゃないかな」という駆け引きあったりするじゃないですか。で、ずっとそっちの仕事のほうに合わせてくると、「あれ?こっちのほうがマスタリングとして美しいのかな?」という錯覚に陥ることがあったりします。で、そのあと自分のアルバム仕上げようかと思って自分の作業し出したりすると、いつの間にかアイドルっぽいマスタリングになって(笑)
sugiura: あぁ、なるほど。
miqui・KIRIA: (笑)
フランク重虎: 結構凶悪なコンセプトで始めたものが、割と柔らかくなって。
miqui: (笑)
sugiura: VALKILLYさんの音楽聴いたときに、そのバランスが絶妙にとれてるんですよ。
フランク重虎: あ、ある意味迷いがあるってことですかね?
sugiura: いやっ!いやいやいやいや!…なんていえばいいのかな。一見ハードコアなサウンドなんだけど、美しいんですよ。
フランク重虎: あ、そうですか。ありがとうございます。まぁどっちかに寄りすぎないように、というのは割と思っているんですけども。
sugiura: 聴いた感じは凶悪だとか凶暴だとかっていうイメージよりも、耽美な印象が…だから絶対そういうことを考えてる人だなって。
フランク重虎: 80’sポップスが結構好きで。80’sのポップスって大体カラフルじゃないですか。すんごくパワフルなんですけど、ドラマティックなものがあったり。暴力だけじゃないけどそんな感じのものの中に、ちゃんとドラマティックなものがあったり。そういうところが結構…凄い好きなんですよ。そういうのを意識は(していて)。それが(sugiuraに)汲み取られた感じがして、僕は嬉しい。
sugiura: 全体像としての印象がすごく残ってるんですよね。(miquiに向かって)めちゃめちゃいいって言ってたもんね。
miqui: うん。っていうか、なかなかないんです。対バンさんで、自分からMyspace見ちゃうとかって、あんまりなくて。
フランク重虎: 無いんですか?
miqui: 無いです。
フランク重虎: それは大変なことを僕は…
miqui: すごい衝撃だったので。
フランク重虎: 素晴らしいですね。
KIRIA: すごい。

なんか、ミャンマーとかで「日本人がいた!」みたいな。(フランク重虎)

miqui: しかも私は(ライブの)リハで、ハート打ち抜かれたみたいな。(sugiuraに向かって)だったじゃん?ないでしょ?私。そういう…結構ドーンといくことが。うれしかったの、だから。運命というか。
フランク重虎: 運命まで言っていただけると…
miqui: 運命を感じてしまいました。
フランク重虎: そう言われると僕は、あのアルバム(NOW PRINTING)に泣かされましたけどね。
KIRIA: 今日何回も言ってるけど、本当に!すごく良かったんですよ。
miqui: いやいやいやいや!
KIRIA: 最初彼(フランク重虎氏)が聴いて、その後に聴いたんですけど、「一つのすごいいい映画を観た気分」って言われたんですよ。だから、どういうことなんだろう?って思って聴いてみたら、「あ!なるほどね!」っていうのがあって。
miqui: うわー、すごいうれしい。
KIRIA: 流れがあって、感動させる部分がワッとあるんだけど、最後ちゃんと美しく終わるっていうか、物語の…あの「MASTER BASTION」はまたあれも面白いんですけど。一連の流れが凄いと思って。
miqui: うれしい。
sugiura: うれしいね。
フランク重虎: ちゃんと…映画なんですよね。
miqui: それを汲み取ってくれる人って、あんまりいない。
KIRIA・フランク重虎: おたがい(笑)
miqui: だから凄く嬉しい。分かる人にはちゃんと分かるんだなぁっていうのが…
フランク重虎: ほんとにニッチなところに行っちゃうジャンルですよね。前にもお話しましたけど、ロック(のイベント)に行けば(出演すれば)打ち込みだと言われ…あんまり近いのが居ずって感じで。いたとしてもAural Vampireくらいで。だからもう出会うだけでうれしいというのがありますけどね。
全員: (笑)
KIRIA: ほんと!
フランク重虎: ひょんな、なんか変な国で「日本人だ!」って。「いた!」って。
sugiura: そのくらい会わないですね。確かに。
KIRIA: 確かに。
miqui: (笑)
フランク重虎: なんか、ミャンマーとかで「日本人がいた!」みたいな。
全員: (笑)
フランク重虎: 「あ!!」って。全然知らない人なのに、安心する。
miqui: やたら親近感沸いちゃう。
フランク重虎: やたら親近感。もうその日に金でも貸せるくらいの勢いで。海外マジック。
全員: (笑)
フランク重虎: あ、そうそう、これを見せなければいけなかったんですよ。VALKILLYのメインビジュアルというのがあるんですけど。これね、どう見てもmiquiさんにしか見えないっていう。

VALKILLYのメインビジュアル:illustration:JUNJI OKUBO

KIRIA: 完璧にmiquiさんっていう。
miqui: あ!え?あ!私、これを(ライブ前日にMyspaceで)見て…これってアー写みたいなものですよね。
KIRIA: すごいmiquiさんに似てる。
フランク重虎: そう。
miqui: で、「ど、どんな(バンド)?!」って思って、(ライブ当日に)会ったの。(Myspaceを見た)次の日に(ライブで)。
フランク重虎: で、miquiさんを見てですね…「あれ?(実際に)いた!」って。

【2】ハインリヒ結成裏話・KIRIAとmiquiの共通点へ続く…(2011/6/25公開)


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