Talk w/z フランク重虎(VALKILLY)&KIRIA【2】

【2】ハインリヒ結成裏話・KIRIAとmiquiの共通点

…で、フラれたのね。おもいっきりフラれたことがあって。(miqui)

miqui: ねぇねぇ、私そういえば訊きたかったんだけど、(KIRIAさんって)Sキャラなんですか?元々Sなの?
sugiura: 今日のバンドではそういうキャラクター?
KIRIA: なんかあのー…もっと普段はヒドイんですよ、男の人の扱いって。
miqui: じゃあデフォルトでS?
KIRIA: デフォルトです。バンドメンバーのときは大分抑えているんですよ。普段、男友達とかは、買い物しろ!部屋片付けに来い!とか。そんなレベルなんですよね。
miqui: そうなんだ!あ、じゃあ素なんだ!
KIRIA: 結構割と(笑)
miqui: じゃあよかった。
KIRIA: 出てました?今日。
miqui: 抜群だった~。絶好調だった。私、好き。好きだった。
KIRIA: 抑えれてなかった(笑)
sugiura: すごいのが、それでちゃんと人がついてくることね。すごい!
miqui: そうそう。普通に、なんか…
sugiura: いや、すごいっすよ。
フランク重虎: その反発心を、全部ニーソックスで抑えて。
sugiura: なるほど!
miqui: なるほどなるほど!
KIRIA: miquiさんも結構Sキャラですか?
miqui: いや…わ、私はそう…見られがちなんだけど、全然…
フランク重虎: パッと見、どう見ても…
KIRIA: 最初見たとき、すごい…ツンツンキャラなのかと思って。
フランク重虎: 怖い人なのかと思って。
sugiura: (ツンデレじゃなく)「ツンドラ」って言われてますよ!!「デレ」は無い!みたいな。
KIRIA: 話したら、私よりも物腰柔らかくてビックリして…
miqui: 普通に普通に!ノーマルです。
KIRIA: ノーマル(笑)全然女子らしい感じがあって…逆に萌えでしたね。
sugiura: 今日のライブのテンション感というか、勢い感が、初めての(バンドでの)ライブとは…
miqui: 思えなかったよね。
KIRIA: ほんとですか!?よかったです。…そういえば、miquiさんも前(ギターボーカル)やってたっていう話をきいて、すごい興味があって。
miqui: あ、ほんと?そうそう、一番最初にやっていたバンドが、まさに(BLAC ATLUNAと)同じバンド編成で。
KIRIA: どのくらいやっていたんですか?
miqui: 二年、いや一年ちょい位かな。でも一年ちょいやってて、ライブは二回か、三回くらいしかやらなかったんだよね。
KIRIA: ベースに転身した、というか今の形になったというのは、何かきっかけみたいのが?
miqui: 普通に色々バンドをやっていたんだけど、辞めて…そこから実はブランクがあったりするんだけど。長い間音楽から離れて、普通に結婚しようかな?みたいな時期もあって…
フランク重虎: そんなことがあったんですか。
KIRIA: 信じられない!(笑)
miqui: そういう時期があって…で、フラれたのね。おもいっきりフラれたことがあって。
フランク重虎: ここは…一番カットの部分じゃないですかね?(笑)
KIRIA: 女子としてはすごく気になるところ!(笑)
miqui: で、私その時「ハッ!」として。「自分のやりたかったことって、音楽じゃなかったっけ!?」って。で、その時貯金があったのね。思い切って、それで(東京に)出て行こう!と思って。で、sugiuraに電話したの。sugiuraは直前にやっていたバンドで(対バンして)楽屋で知り合ったのね。それで、「あの兄さん元気してるかな?」と思って電話して。で、横浜から東京に出てきたんだけど…
フランク重虎: あ、横浜なんですか。
KIRIA: あ、じゃあハインリヒを組もう!と思って東京に出てきたんですか。
miqui: そうそう。そうなんです。
KIRIA: あぁ、そうなんですね。
miqui: 今色々思い出した…
KIRIA: 「色々あったな、昔の私…」みたいな(笑)
miqui: そう!今フラッシュバックした…
フランク重虎: (笑)
KIRIA: そんなことがあったなんて、想像だにもしなかったですね。へぇ。

曲でしか自分のこと言えないので、曲認められると、自分の存在認められた感じですごくうれしいです。(KIRIA)

sugiura: (KIRIAさんに向かって)やりたいことを全力でやってるニュアンスというかキモチが、キタよね。今日のステージはね。
miqui: うん。そういうのってステージに出るよね。思った。
KIRIA: 不安要素が多かったので…
miqui: 全然!そんな感じじゃなかった。
sugiura: 多分本人たちはどうしても気にしちゃうと思うんですよ。自分も、例えば弦が切れちゃったりすると「うわ、やっちゃったな!」って。
KIRIA: 「ヤバイ!」みたいな…今日はもう4曲目辺りから「これ弦確実に音おかしいな」と思って(何度もチューニングして)。
miqui: 偉い。チューニングにシビアなのは。だってチューニングおかしいと思ったら、ライブでも曲途中でやめていいってすごい(sugiuraに)言われてて。私とか結構、普段の生活ではゆるい性格だから「まぁいっか」みたいになること多いんだけど(笑)でもチューニングは絶対だ!って。
sugiura: ベースは結構シビアですよね。
KIRIA: 支える音ですからね。
miqui: そうかぁ(汗)
フランク重虎: まぁコードのルート音になりますからね。
sugiura: 曲そのものが変わっちゃうからね。
miqui: そうだよね(汗)
フランク重虎: あ、じゃあ東京に来たときくらいからベースをやることになったんですか。
miqui: いやいや、今年(2010年)の2月からだから…
KIRIA: ん!?
フランク重虎: じゃあもっと最近なんですか。
miqui: そう。
KIRIA: うますぎる!
miqui: 全然だって全然!2003年にハインリヒは結成したんだけど、その一年後ぐらいに青い花って名前に変えて、和物をやっていたのね。和風の。
KIRIA: えぇ!それ聞きたい!
フランク重虎: じゃあ始めは弾いてなかったんですか。
miqui: 全然。何にも。
KIRIA: 私ギター4年くらいやっているんですけど、なんか「オマエほんとに四年やってるの?」くらいのレベルで、バンドメンバーに「姉さん、ちょっとギタマガ(ギターマガジン)買ってください!」とか言われて…エレキ全然触ってなかったので…
miqui: えぇ!?全然(上手)だよね。
sugiura: コードさえ弾けりゃいいってもんすからね。
KIRIA: 曲も割と手癖で作っちゃってるところあるんで。
miqui: 曲、良かった!
KIRIA: わぁ!超うれしい!
miqui: 「空の果て」…あれとかもう…
フランク重虎: バンドで、曲はベースの人が作ってるとかあるじゃないですか。実は曲全部(KIRIAが)作っていたんですよね。
KIRIA: 変な執着心があるんで(笑)
miqui: 良かった。ワビサビがあるというか…
sugiura: オレはね、メロディが童謡的なさぁ…切ない感じがあったんだよね。
miqui: うん!そうそう、それそれ!
sugiura: そこに何かこう…何か持ってるな…って感じが。
KIRIA: ありがとうございます!曲(いいって)言われるの一番うれしいな!
フランク重虎: ほんとほんと。オレも思ってる。
KIRIA: 曲でしか自分のこと言えないので、曲認められると、自分の存在認められた感じですごくうれしいです。
miqui: すっごい分かる!そうだよね、そうなんだよ。よかった。
フランク重虎: 今日はコーラスだけをPCから出していたんですけど、で、ヤバくなったら切っちゃえってことになって、後ろで(僕が)控えていたんですけど。うまいこといって。
miqui: ね!
sugiura: 上手い人でも同期やらせると出来ないなんてことも多いですからね。なかなか…
フランク重虎: 難しいですよね。
KIRIA: しかも同期の練習をし出したのが、この3週間くらいなので…ほんと大丈夫か?みたいになって。今日もリハーサルで一度も合わなかったじゃないですか。
miqui: あぁ、ね!
KIRIA: もうどうしよう!って思って。「オマエ、精神安定剤やろうか?」っていう感じで。
miqui: 言ってたね(笑)
KIRIA: なんか(メンバーが)ハイになっちゃっていたんで、落ち着けってことで「あげようか?」って。

初めね、「チガウ…」と思ったの。「ナニコレ!?」と思ったの。(miqui)

miqui: そうなんだぁ。そっかそっか。ベースと、ドラムの二人は、別でバンドやっていたりするの?
KIRIA: 私が去年こっちに引越してきて、ベースもドラムも、ソロの(KIRIAの)活動を見て、「バンドやらないんですか?」って言われて、「じゃあ今ギターからちょうど話きてるからやりましょう」という。
miqui: そうなんだ!それなら美しいね。ちょうど、やりたいと言って来てくれてるわけだから。
KIRIA: そうなんです。私も3回くらいバンド組んでて、全部辞めちゃってるんですよ。1回もライブしないで(笑)
miqui: そうなんだ!
KIRIA: それもなんか、「ジャンルがこうで…」という集め方をしちゃってるので、それで結局やっぱ違う、合わないなって思って。
miqui: 音楽性でね。
KIRIA: そうです。聴いてくれて集まってくれているので、すごい嬉しいですね。
miqui: それは強いよ。一番強い。だって、「自分がやりたい!」って言ってやってるわけだもん。それが一番美しい。
KIRIA: でもハインリヒ結成は、なんとなく声かけて、ちょっとバンドやりたいみたいになって今に至るんですか?
miqui: なんかね、sugiuraが自分のバンドをやってて…男だらけの。で、私も私でバンドをやってて、たまたま対バンになって。で、私が歌っているのをsugiuraが物販席からたまたま見てて。私が楽屋でね、ワケあってすごい凹んでる時に「やぁやぁ!キミぃ!よかったよ!」みたいな感じで入ってきて。真っ赤な髪した人(sugiura)が「やぁ~キミのボーカルすごくよかった!」とか言って。それで連絡先交換したのか?後日メールしてくれたのかな。
sugiura: 最初「3曲くらい曲作って、あんまり合わなかったら辞めましょう!」っていう話をしたの。それで続けてもしょうがないから。面白ければその先に、ライブか何かやっていこうという話をして。だから最初は実験的に作ったんだよね。
miqui: 初めね、「チガウ…」と思ったの。「ナニコレ!?」と思ったの。
フランク重虎・KIRIA: (笑)
miqui: (sugiuraの見た目が)ロックな兄ちゃんだったから、ロックで来ると思ったら、土着の…ズンドコ系だったの。エニグマみたいな感じだったんですよ。「えぇっ!?」と思って。
sugiura: その時にプランニングがあって、ブルガリアンヴォイスをやってみたかったんですよ。で、七本くらいボーカルをダビングしていって、ハーモニーを作っていくという実験をして。ね。それをやったら案外面白かったからっていう。

ブルガリアンヴォイス:ブルガリア地方に古くからある女声コーラスのこと。独特のハーモニーと特徴のある歌い回しで、力強い響きがある。

KIRIA: すごいピッタリはまってますよね。声質とか。
miqui: ほんとですか?
フランク重虎: ビジュアルから全部ね。
KIRIA: びしっときた感じ!
miqui: あぁ、よかったです。
KIRIA: 歌い方も好きですよ、私。
フランク重虎: 僕も大好きです。
miqui: ありがとうございます!
KIRIA: なんか、民族っぽい感じの。
フランク重虎: キレイに咬めたバンドだなと。
KIRIA: ほんとほんと!
miqui: うれしい!よかった、やってて。
sugiura: やっててよかった。
miqui: やってなかったらね、(この瞬間)なかったよ。

【3】殺人的マスタリング術・sugiuraとフランク重虎の共通点へ続く…(2011/7/2公開)


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